遠近 ochi-cochi

逍遥録

Kobe calling

きょうも一昨日と同じ。重い話しだから・・

駄目な方は読まないでください。

そしてきょうもいただいたコメントには返事を書きません。

あしからず・・ご容赦のほどを。

 

それでは・・今日も今日とて花逍遥。

公園で咲いていた雪柳。風に揺れ、まるで舞妓ちゃんの花かんざし。

そういえば「近づいて、よく観てみると・・白くて小さな花が可愛いい・・

小さな梅の花みたい」と、妹が言っていたのを思い出す。

妹は陶芸をしていて、小さなボタンやブローチのようなものを作陶している。

決して器用ではないし、上手くはないが、素朴で暖かい。

・・おっとり。のんびり。土を捏ねている。

雪柳のような小さな花の作品を作ってみれば・・というと、

うん・・といって微笑んでいた。次はなにを作るのやら。

一昨日の記事に母の事を書いたが・・

妹は、自らの心身を崩壊させてお花になった母の面倒をよく看てくれた。

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お花になりかけた母は、ボクに介助される事を頑なに拒んだ。

「そんなに嫌がらなくても・・ボクは息子だよ」「だから嫌なの」

・・即答だった。 妹は「大丈夫。私に任せて」と言った。

済まない。よろしくお願いします。そう言うしかなかった。

妹はボクと母をひとまとめにして無償の愛で包み込んだのだ。

介護は辛かったに違いない。妹も何度も壊れかけただろう。

妹の愛情の大きさ深さにはかなわない。

お花になりかけた母はボクにこんな事も言った。

「私が息を引き取っても私に触れないで。顔も見ないで」。

ボクは残酷な遺言通り、母の躯に指一本触れていない。顔も見ていない。

通夜の守も離れたところに座っていた。

次に母を見たのは遺骨だった。

そして次に母を抱いたのは骨壺だった。

その骨壺をボクに持たせたのも妹だった。

あたたかくて・・つつじが満開だったね。

近々二人で土を捏ねよう。