遠近 ochi-cochi

逍遥録

Rakuchu rakugai zu

香川県 善通寺のつづきの前に…。

京都にて賀茂(葵)祭を見物してまいりました。

小雨の中、賀茂街道にて。

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対岸は半木の道 Nakaragi no michi 

ミストのような雨、瑞々しくて、新鮮で生気のある空気、

胸いっぱい吸い込んで行列を待ちます

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先ずは平安騎馬隊が行列全体を先導。

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乗尻 Norijiri 

行列の先導で、上賀茂神社の競馬会(うまくらべ)の騎手。

その後騎乗した役人たちが続く。

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牛車 Giisya(御所車)

車役の中でもひと際赤い衣服の牛童(うしわらわ)が目を引きます。

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勅使 chokushi (近衛使 Konoezukai

行列の主役はこの天皇の使いの勅使。

でも今は勅使に取って代わり斎王代 Saioudai が主役になっているようです。

まあ、斎王代の方が華やかですからね ^^

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風流傘 Furyugasa

傘を持つ役の取物舎人 Torimonotoneri 

腰に挿した花が可愛い ^^

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命婦 Myoubu は、女官のこと。

花傘を差し掛けられて優雅です。

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そして美しいです。

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そして可愛いお練りです ^^

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そしていよいよ。斎王代 Saioudai 

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命婦 Myoubu 

この頃になると衣はすっかり濡れて。

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騎女 Munenorionna 

斎王付の神事を司る清浄な巫女 Mikanko

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この命婦が目の前を通り過ぎた瞬間、頭がぼーっとしてきました。

祇園祭のようにお囃子が無いので、馬の蹄、

牛車の車輪や、人の足音、木の葉を打つ雨音が重なって、

耳の奥が痺れるような感じ。

賀茂川の対岸は植物園の大きな樹、半木の道の桜の緑、

微かに聴こえる川のせせらぎ、

それに雨曇りの空が新緑の緑を吸って膨張した大気。

目の前を通り過ぎてゆく行列。

ちょっと夢を見ているような、幻想的な感覚。

不安はなくて、なんとなくふわふわした気分でした。

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牛車には藤の花以外にも色んな花が飾られていました。

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初めての葵祭、うららかなお天気でまた観たいです。

雨の行列も良かったですが、雨傘を差していたり、

牛車にビニールのホロがかけてあったのがちょっと残念でした。

また来年 ^^

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雨の葵祭はあっという間に通り過ぎて行きました。

そしてまた、いつもの景色になりました。

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賀茂川沿いには雨に濡れた 赤詰草 Akatsumegusa

紫陽花の上生菓子みたい ^^

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タンポポの綿毛がびしょびしょ

乾いたらまたふわふわになるかな?

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帰り道、京都駅で電車を待ってたら、

空から落ちるように飛んできました。

磯鵯 Isohiyodori

ヒヨドリって名前だけど、鶇 Tsugumi の仲間。