遠近 ochi-cochi

逍遥録

o_mamagoto

賄いのこと

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なんてことはないピーマンの塩昆布炒めだけど・・・

あ。正確には「ピーマンの塩っぺ炒め」だね ^^

ホマレ姉さんの「ピーマンの塩っぺ・ペペロンチーノ」を拵えて、

食べてみると、ふと懐かしい味がした。

学生の頃、母が作るお弁当によく入っていた「ピーマンの塩昆布炒め」。

ピーマンの中の白い筋のような部分を丁寧に削ぎ取っているので、

嫌な苦味がなくなるのと、噛んでいても口の中が泡々しないのさ。

だかね。コレが米によく合うのさ。

お弁当に入っているおかずは毎日7〜8種類。献立は毎日違うけど、

必ず入っているのは、常備菜切り干し大根のたいたん や、ひじきのたいたん。

卵焼き。五目豆。そしてメザシが2本。

中学・高校の6年間で、何本メザシを食べたことか。

母はボクを骨のある男に育てたのさ。

my favourite OKAZU は、鶏もも肉の照り焼き、豚肉と茄子の味噌炒め。

鰤の照り焼き、鰆の西京漬け。しらす干しの入った卵焼き。

桜えびの入った卵焼き。酢蓮。いんげん豆と鶏ささみの胡麻和え。

牛肉とごぼうの金平。豚肉の黒酢南蛮漬け。ピーマンの肉詰め。

高野豆腐とエンドウ豆の玉子とじ。里芋の青海苔まぶし。

炒り卵と鶏肉の二色そぼろ丼。あ。豆ごはんもね。  ああ〜 キリがないや。

あと「胡麻は体にいいのよ」と、したり顔でひとつまみ。なんにでもかけてたな。

丁寧に料理されたお弁当は美味しくて、毎日楽しみだった。

中学2年の頃、毎日大変だなと思い「冷凍食品とかでもいいよ」と言うと、

直ぐに「駄目」と返ってきた。

それならと、朝、お弁当づくりを手伝うようになり料理を教わった。

朝食の支度もボクがするようにした。

母の飲む珈琲はボクが豆を挽いてペーパードリップで淹れた。

ありがとう美味しいわ、と聞き、とても嬉しかった。

学校から帰って、弁当箱を母に渡す。

そして「お弁当美味しかったよ、ありがとう」と言うと、

母は「はい、よろしゅう御上がり」と言う。

弁当箱は必ず母が洗う「ボクが洗うよ」と言うと「駄目」と返ってきた。

母はふたをあけて残さず食べて空っぽになったお弁当箱を見るのが、

楽しみだったと言っていた。

そして食べ終わった弁当箱をみて健康管理もしてくれていたのだろう。

まあ、一度もお残ししたことはないけどね。

お弁当以外にも、母にたくさん料理を教わった。

大好物はトマトシチュー! 必ずおかわりしたものだ。

食いしん坊は、母仕込みだ。

もう母の料理は食べられないけど、母の味。シッカリ受け継いだよ。

ありがとうね。ちーちゃん。