遠近 ochi-cochi

逍遥録

Kobe calling

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彼岸過ぎても残暑厳しい今日この頃

今日も今日とて花逍遥

 

彼岸花・・

彼岸に咲く毒を持つ花・・

昔し亡骸を土葬にしていた頃

モグラに荒らされないよう

墓地の周りに毒花を植えた

秋の彼岸になると墓場の周りには

燃えるような赤い花が一斉に咲く

となるとこの緋色も一層毒々しく

そして怪しく、禍々しく見えてくる

それだから不吉な名前が多い・・

ふと気になって調べてみると異名の多いコト

なんと千を超えるのだそうだ・・

少し調べてまとめてみた

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曼珠沙華/まんじゅしゃげ

南無阿弥陀仏/なんまいだっぽ

地獄花/じごくばな

幽霊花/ゆうれいばな

夕立花/ゆうだちばな

忘花/わすればな

道忘花/みちわすればな

道迷草/みちまよいばな

馬背花/んまぜばな

牛舌曲/うしのしたまがり

蛇舌曲/へびのしたまがり

舅花/しゅうとんばな

姑花/しゅうとめばな

嫁簪/よめのかんざし

吐掛婆/はっかけばばあ

鬼婆/おにばばあ

婆殺し/ばばごろし

歯抜け婆/はぬけばばあ

歯抜草/はぬけぐさ

葉見ず花見ず/はみずはなみず

親死ね子死ね/おやしねこしね

水子衆花/みずくしのはな

狐提灯/きつねのちょうちん

提灯煌々/ちょうちんかんかん

提灯燈篭/ちょうちんどうろう

火事花/かじばな

野松明/のだいまつ

雷様花/らいさまばな

猫騙花/ねこだまし

喉焼花/のどやけばな

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ちょっと調べて・・これだけ出てくる

地方の方言や訛りで増えるのは当然だとしても・・

ホントに千も有るのだろうか

当然・・千を超える異名を全部は調べられないが・・

古戦場のあった地域なら・・戦花/いくさばな

火事花があるのだから、大火事があった町なら・・

火花/ひばな・大火花/たいかばな、

或いは花火に似ているから、花火花/はなびばな

飛び散る火花が鉄火に似ているから・・

火打花/ひうちばな・鉄火花/てっかばな

なんて異名があってもおかしくない

男女や夫婦の痴情の縺れや

嫁姑の恨みつらみが有るのなら・・

それは悍ましく恐ろしい異名もたくさん有るのだろう

そう考えるとするならば

案外千の異名も有り得るのかも知れません

もちろん・・あまりに悍ましい呼び名は

時代に合わず淘汰されてゆくのかも知れないが・・

皆さんはご存知の呼び名、

使ってる呼び名はございましたでしょうか

彼岸花を持って走って転んだら三日後に死ぬ・・

なんて迷信も子供の頃に聞いたことがあります

それにしても酷い名前の多いコト

とても綺麗な花なのに・・

 

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でもよく見ると・・

その姿にも色にも

不思議と惹きこまれる妖艶で怪しい魅力がございます