遠近 ochi-cochi

逍遥録

2018-11-28から1日間の記事一覧

Slowly

前触れも無く、足音も無く、気が付いた時はボクの背後に立っていた。 そいつの皮膚は乾いた灰色で血の気のない冷たい色をしている。 磨り硝子のような眼は濁った鉛色で奥から鈍く光を放つ地獄からの使者。 ボクの背後でニヤリと笑って背中めがけて大きな鎌を…